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ていうか、彼氏がいるとわかった途端態度変えるとか、やっぱり私を危険から守るためなんかじゃなかったんじゃない。
毎日毎日、1日だって欠かすことなく送迎と言う名のストーキングしてたのに。
なんだ、結局職権濫用かよ。
なんとなく釈然としないまま課長と帰路を辿る。
まあ、何はともあれあの警官のことは片付いたのだから良しとするか。
そしてアパートの前まで着いて、課長に向き直った。
「送っていただきありがとうございました。課長のおかげでこれからは安心できます」
「いや、近衛の役に立てて良かったよ。……もし良ければ、これからも送り迎えくらいするが……」
「? いえ、もうあの警官は付き纏わないと思うんで大丈夫ですよ?」
「……そうか」
もう一度課長にお辞儀をして、別れを告げた。
オートロックを解除して中に入り、階段を登る。
……もうストーカーに悩まされることはないと思うと足が軽いな。
全く、厄介な警官だったよ。
付き纏われすぎて職場内でも常に視線感じる気がして全然仕事に集中できなかったし。
まあさすがに会社の中には入っていないと思うけど……。警官姿だったら目立って仕方ないだろうし。
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