第八話* 過激な描写有

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「ふ、ぁ……ムッシュ………」  シモンの頭を掴む手が、強くなる。オー・デ・コロンの香りと、かすかに苦い煙草の香り、それから、シモンの肌のにおい。すべてがももの目の奥をジン、ジン、と溶かし、興奮を助長していく。  一方は舌先で、全体で、あるいは唇で淫らにほぐされ、もう一方は指で扱かれる。脚の間が疼く、頭がぼうっとして、呼吸はどんどん浅くなる。 「ん……、んっ……」  ザラついた指先と、ねっとりとした舌の感覚、それから、繊細な手のひらと、獣のような唇。すべてがももを責め立てる。ちゅ、ちゅ、と控えめに音を立てていたのが、やがて、ちゅぷ、ちゅぷっとはっきりとした淫靡な音に変わり、いよいよぴりりとした痺れが絶え間なく訪れるようになった。 「ぁっ……も、こんなの……っ」  絶頂してしまう。胸以外、どこにも触れていないというのに。かつて感じたことのないほどの快感。例えるなら、もうすでにももは熟した果実だった。真っ赤に艶々と輝いて、今にも弾けそうにその実を膨らませている。 「()いか?」 「っ、ウィ、ムッシュ……っ」  彼が今どんな顔をしているのか、なにを考えているのか、ももにはわからない。この行為に、愛があるのかも。だが、そんなこと、もうなんでもよかった。  シモンが乳頭をきつく吸い上げた瞬間、 「っああ……」  ひときわ高い声を上げて、ももは身体をわななかせた。
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