ハムスターばいばい 第3話

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「……おねえちゃん、このハムスター、昨日のと違うよね?」 「一緒だよ」 「嘘! 違うよ! 絶対違うよ!」 「一緒よ。同じハムスターなんだから」  私はケージを握ったまま妹を睨んだ。 「……何その血?」 私は血のついたケージをちらりと見る。奈々に見られる前に血のついた箇所をさっさと洗っておけばよかったなあと思っていると、妹はしゃくり泣き始めた。 「ひどい……どうしてそんなことするの?」 「ちゃんと育てられない人だっているんだよ」 私がそう吐き捨てると奈々は目を丸くして、私を睨んだ。 「お姉ちゃんなんてもう嫌い! 行こう! キンタマ!」 妹はキンタマを抱いて家の中に入ってしまった。 間の抜けたように明るい天気予報の曲が流れ始めた。県内は雪になる模様と、キャスターが伝えていた。 空を見上げると、みぞれが降ってきた。
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