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カーテンが閉め切られた少し埃っぽい教室に、ぴちゃぴちゃといやらしい音が落ちる。 お互いがお互いに溺れる深いキスが終わると、どちらのものかわからない、熱い息がもれた。 「ねえ、今なら俺、このまま帰れるよ?」 「なんだよ今更。嫌なのかよ」 「違うよ、嫌じゃない」 熱っぽい瞳は俺を求めている。それははっきりとわかったし、俺もこのまま智也くんとひとつになりたい。 けれど以前強引に触ったこともあり、このまま進めて良いのか躊躇してしまう。 そんな俺の胸ぐらが掴まれたかと思うと、勢いよく引っ張られた。そしてそのまま、唇が合わさる。 突然の行動に驚きながらも、唇を寄せて、舌を差し入れた。 お互いの舌を絡み合わせて境界をゼロにする。 しばらくキスに夢中になっていた俺は薄く目を開ける。 いつもの鋭さは消え、代わりに熱を宿した智也くんの視線に、ぞくぞくとしたものが這い上がった。 「……お前、俺で抜いたって言ったよな」 「うん」 「俺も、そうだって言ったら、どうなんだよ」 「え?智也くん俺で抜いたの?」 「そうだっつってんだろ」 信じられない言葉にあっけにとられ、一瞬ぽかんと智也くんを見つめる。 俺に真っ直ぐ視線を向けている智也くんの耳に広がっていく赤に気づくと、目の前の体に腕をのばした。 ぎゅっと抱きしめると、俺がつけている甘いものとは違う、スパイシーな香りの香水が鼻をかすめた。 「っ、ふっ」 「智也くん、気持ち良いの?」 「はぁっ」 ぷっくりと色づいた胸の突起を舌でつつくと、肩に置かれた手が俺のシャツをぎゅっと握る。 俺の体に跨がり甘い吐息をもらす智也くんは、悩ましげに腰を揺らした。すると智也くんの中に埋まっている俺のものが擦れて、さらに吐息を生む。 空き教室の隅で俺たちは制服を乱れさせ、お互いに腰を揺らしていた。 「ねぇ智也くん、俺のこと、名前で呼んで」 「っん、はぁっ……お前、浮かれすぎ」 「好きな子とするの初めてだから、そりゃあ浮かれるよ」 「……そんなん、ずりぃだろ」 気持ちよさを耐えるかのように目をつぶり眉を寄せていた智也くんが薄く目を開く。 お願い、と言いながら俺は智也くんの中からギリギリまで腰を引いた。ついてこようとした腰を手で固定して、それ以上中に入らないようにする。 名前を呼ばないならこれ以上深くしないという俺の意図がわかったらしい智也くんは、チッと短く舌打ちをした。 バツが悪そうな顔から照れているのだと伝わってきて、ニヤける口元を抑える。 「純」 照れを隠すためにぎゅっと眉間にシワを寄せたまま呼ばれた名前。 嬉しさと愛しさを募らせる俺は、口元を緩めながら智也くんを引き寄せ、いっきに奥まで腰を打ち付けた。 「あぁっ、ふっ……おい、ちょっと、まてって」 「待ったほうがいい?ほんとに?」 「あっ」 「はぁっ、智也くん、好きだよ。いっぱい俺を感じて?」 そのまま何度も何度も腰を揺らす。 智也くんの口からもれる甘い声、引き抜く度に縋るように締め付ける中、愛しい智也くんが俺で満たされていることに、胸がきゅっと縮む。 もっと、もっと智也くんと気持ちよくなりたい。 「大好き、智也くん」 「ん、……じゅんっ」 「っ、はぁっ、いっちゃいそう」 智也くんも限界が近いのだろうということは短い吐息からわかった。 このままでもいいんだろうけど、限界に達するのを促すように、たって硬くなっている智也くんのそれに手をのばす。 手で包み、優しく指で刺激を与えると、智也くんはびくっと体を揺らした。 「っあ、んんっ」 「っ、」 限界を超えた智也くんの体が震え、手の中のものから白い液が飛び出る。 中の締め付けに促されて、俺もついに達してしまった。
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