とある村の少女

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理由は『この村の者と関わりたくない』という、愚かにも見えるものであった。 アンナの母は、差別やそれに関するジョークを一切許さない、平和主義の女性である。当然その血を受け継ぎ、それ以外の生き方を知らないアンナもまた、そういったものは一切許さなかった。 だがこの村は、差別的発言などが多く存在していた。 弱いものはとことん苛め、強いものこそ正義のヒーロー。 所謂カースト、と呼ばれるものである。 カリスマ性があり、非常に有力なものはカーストのトップに立ち、無力なものは下で踏まれる。 そんな世界だ。
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