不毛の地

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「うわー!」 朝、鏡に映った自分の頭を見て、悲鳴を上げる男。 手にはヘアブラシと育毛剤が握られている。 そのブラシには、ごっそりと毛が絡まっていた。 若い頃に痛めつけてきた頭皮には、いくら栄養を与えようとしても、効果は薄いようだ。 今更後悔しても、遠くへ旅立ってしまった毛根は二度と帰っては来なかった。
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