こんにちは。復讐しに来ました。

25/42
2466人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ
   こうして働いていると、社長って雲のうえの存在だな~と思いながら、次の日、夏菜は郵便物の仕分けをしていた。  いきなり雲の上の人を襲うなんて無茶だったよな。  って、下の人を襲う理由は特にないんだが……。  そういえば、昨日、社長の命を狙ってきたおじさんは警察に連れて行かれたのかな。  ……私はなんで連れて行かれないのかな。  会議のお茶出しが終わったら、連れて行かれるのかな。  ……もしや、こうして、向こうの七代目を私に襲わせて、刑務所に入って人生が終わるという呪いだったのだろうかとか、機械的に仕分けをしながら、ぐるぐる考えていたとき、 「水原さーん。  ボールペン……  あっ、新しい可愛い子がいるっ」 と声がした。 「こんにちは」  にゅっと後ろから顔を出してきた可愛らしい顔の男が、 「初めまして。  派遣さん?  僕、営業の柴田です」 と笑顔で挨拶してくる。
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!