こんにちは。復讐しに来ました。

27/42
2466人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ
 あの人は危険なオーラがあるからな。  秘書と言っているが、本当のところ、ボディガードなんだろうと思いながら振り返ったが、総務のガラス張りの入り口の向こうに居たのは有生(ゆうせい)だった。  腕を組み、こちらを見ている。  夏菜が振り向いたのに気づくと、ちょいちょい、と手招きしてきた。  なんなんですか。  凛々しい顔立ちとその動きが不似合いで可愛いんですが、と思いながら、夏菜は席を立つ。 「おはようございます」 と有生に挨拶すると、 「夏菜。  指月を知らないか」 と有生は言ってきた。 「え? そういえば、今朝は顔見てないですね」 「そうか。  困ったな。  何故か出社してこないし。  携帯にも出ないんだ」
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!