生と死の狭間

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最近では何か考えようとすると、頭の中に霧がかかったような状態になり、何も考えることが出来ない。 自分は何の役にも立っていないような罪悪感を感じる。 何のために生きているのか、何のために生まれてきたのか、分からない。 普通に生きる事は、どうしてこんなに難しいのだろう。 もうその答えを探す気力も、生きる力も私には残ってはいない。 だから私は、今ここで死のうとしている。 まとめて飲んだ睡眠薬が効いてきたのか、 すごい睡魔に襲われ、生きているのか死んでいるのかすら、もう分からない。 もう何も考えまい。 痛みや恐怖よりも、安らぎの気持ちを感じる。 これで苦しみから解放される。 とても心地よい。 私は安らかな闇の中に身を投じた。 意識は遠くなり、私の全ては、すうーと消えていく。 私の思考は死と共に停止する・・・・・・ はずだったのだが。
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