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石板には文字らしきものが書かれてあるが私には解読できない。
難解な顔をしている私を見てレミはふわりとやわらかく笑った。
「これにはこう記されているのさ。」
きたる日 時の旅人
往路と帰路 寸断され
塵と不幸 宝と幸福
「これは代々うちで受け継がれたものだよ。この旅人ってのがユキ、あんたの事じゃないかと思ったんだ。それで宝と幸福ってあるだろ?だから土地主と会っていけば帰れるんじゃないかと私は思うんだ。」
「でも塵と不幸の部分はなんでしょうか…。」
クロミが不安そうな顔をしている。
「私も確証があるわけじゃないからね。そもそもすべて私の憶測さ。」
レミは天を仰いだ。
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