それは小さな宝石箱で

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キミとの2人の生活は、ささいな偶然と、 ほんの少しの勇気、あとは笑ってしまうような純粋な好奇心ではじまった。 その、決して多くはなかった日々は、 まるで、安いビーズ細工を散りばめたぬいぐるみのように、かわいらしいおもちゃのような、到底、大人だとは言えやしない、子供じみた日々だったけれど その日々は、僕の中では、キラ星を散りばめた夜空のように光り輝いて、キミはその中で 夜を過ぎて朝になってもその輝きを失わない 宝石のような人だった。 僕はきっと、忘れはしない。 キミが忘れてしまったとしても、僕はあの きらめいた星達を、星屑でさえも、忘れようとはしない。忘れる手段すら、思い浮かばないんだ。 アナタは残酷だね。 そう言って、最後に強く抱きしめたその腕を 私に振り払わせる役目を押し付けて。 きっと、必ず、アナタの腕から、離れてあげるから 今は少しだけ。あともう少しだけ。 アナタの腕の中で、 この目を閉じて、いさせて下さい。 私も忘れはしない、なんてそんな事は、 言ってしまったりは、しないから。
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