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音の方を向くと、アフロ男が嬉しそうに、少し離れたベンチから、私たちをスマホで撮っていた。
「何してるんだ、おまえ。」敦は呆れたように尋ねる。
「お似合いだったもので。」
アフロ男は、おどけた様子で撮影したばかりの画像を差し出した。
そこには、対岸の山や川を背景に、私を抱き締める敦が収められていた。
「この画像、一年前のにそっくりっすねー。」
アフロ男はさらに、もう一枚の画像を出そうと、スマホを操作する。
「まだ消してなかったのか？」敦は見なくても、既に何の画像だかわかっているようだ。
一人わけのわからない私に、アフロ男が得意気に見せる。
「はい、これ。あかりさんが、この時と同じワンピースだったから、今日はもしかしてって、声かけたっすよ。」
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