ヒナの正体

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 だからこそ、余計に心配になるのだ。  私が告白したときは、敦のことを好きだという女の子は私ぐらいしかいなかった。 当時もモテていたら、外見も中身も頑張って中の下な私は、まず選ばれなかっただろう。  一年前の今日、私がこの街に来て、実家に帰らず敦のアパートへ住み着いたのも、一人で格好良くなり続ける敦と離れているのが、不安になったからだ。 「あかりさんの、考えすぎだと思うっすよ?」  えっ!?なんで私の名前、知ってるの??と、急に怖くなったその時、 「あかりー!!」    私の名を呼び全速力で駆けてくる、敦の姿が見えた。 その勢いで息を切らしたまま、私をぎゅっと強く抱き締める。
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