443人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
「望み通りに……」と、シャツの襟元が引き寄せられ、鳥羽さんの顔が真近に迫る。
「な…なにを……っ!」
「うるさい、黙ってろ」
ロウテーブルが片手で横に押しのけられ、乗っていた空き缶がガラガラと音を立てて横倒しになる。
「……あんまり俺を困らせんなよ、ガキ…」
噛みつくような性急な口づけに、
「……ガキなんかじゃないです、キスだってできるし…」
自分から彼にキスを返した。
「……ガキだろう? そんなキスしかできないとか。キスっていうのは、こうすんだよ」
唇が重ね合わされ、隙間からぬらりと舌が挿し込まれる。
「……んぁっ…」
「ちゃんと口あいて、俺に応えてみろって」
ほどかれたネクタイがぐいと引かれて、舌先が喉の奥を突く。
最初のコメントを投稿しよう!