49人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
雨の日曜日
雨はいやだ
僕は言った
雨が好き
君がつぶやいた
窓を開く
賑やかで憂鬱な原色の街が
銀の糸に包まれて
モノクロに 今は
ずっと前を見てた 僕は
立ち止まりもせずに
今のままでしあわせと 君は
どこまでも続く線路のような平行線
ふいに君は窓から右手を差し出した
雨の粒が
ひとつ
ふたつ
みっつ
君を濡らす
濡し続ける
不覚にも
涙がこぼれた
最初のコメントを投稿しよう!