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つぼみ
「つぼみ」
もう待ちきれないよと
桜のつぼみが嬉しそうにふらんでいる
春の予感を含んだやさしい光の中で
いつもの通学路の並木道で私を迎えてくれる
気が遠くなるほど長い間
君はずっとここで咲いたり枯れたりしていたんだね
独り言を語りかける
桜のつぼみは何も答えないで風に体を預けてる
ささやかだけどしあわせな時間
やがて私は街に出るけど
ずっとずっと
君はここで輝いていて欲しい
ありがとう
ありがとう
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