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紫陽花
つい昔の事を思い出して困る事があります。
まだちょっと早いけど、紫陽花。
いいですね。
「紫陽花」
君と会うときはいつも雨だった
どうしてかわからいけど
どうしようもなく好きで
一つの傘の下で
肩をならべてしあわせだった
冷たい雨は降っているけれど
時間がスローモーションになる
紫陽花が咲き誇る場所に行き
傘を差したまま君を抱きしめた
それは永遠で
まわりがすべて紫色になった
降りしきる雨は強くなるけれど
平気だった
あの時のチェク柄の傘を今も持っている
今は一人で開くだけ
今年も紫陽花が咲く
それははかなくて
でも精一杯雨の中で咲き誇っている
君は紫陽花を見ているのだろうか
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