孤独

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「一応、上からの命令でね、そうなってるんだよ。見習い君。」 こいつ、見習いだったのか。やたらとすました喋り方だから出来る奴かと思ったんだが。天使も見かけによらないな。 ていうか、これだけ話してまだ名前聞いてなかったな。 「ちょっと待っていて下さい!今、事務局に連絡をとってみますから!!」 慌てている。いきなりそんなこと言われたら当たり前だよな。 女はポケットの中から、どう見てもこっちの世界の携帯電話にしか見えないモノで事務局とやらに連絡していた。 「はい。はい。上司の指示で見習いが…」 はぁ…。と、深いため息をついた女は、 「本当でした。」 と男に報告した。 「言った通りだろ?ま、これから頑張れよ。」 女は、再び深いため息をついて、 「では、あなたが『あの世』に行けるようになるまで付き人として宜しくお願いしますね。」 とてつもなく嫌な響きだ、しかし、それまでの時間を孤独に過ごさずに済むのなら付き人でも何でもいいか。 てか名前聞いてないぞ!! 「善吉だ。」 「冥です。」 以外に普通だ。もっと横文字な感じを想像していたんだか。 「御期待に添えず申し訳ない。」
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