孤独

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それからは何か色々な手続きをやらされた。 手続きと言っても大したことはやらないで、ただ返事をするだけだった。 これからは冥が一緒にいてくれるのか? 「君が望むのなら、そうすればいい。」 四六時中一緒にいたいわけじゃないし、それはいいや。 「じゃあ、私が必要になったら呼び出してください。」 呼び出すって、どうやって?俺は、冥みたいな携帯のようなモノは持ってないぞ。 「呼べば来る。だから安心したまえ。」 不安だ、すごい不安だ。 「さて、そろそろ戻るとするかな。」 帰るのか? 「ああ。仕事があるんでね。それでは。」 そう言うと、あの世から来たダンディーなオッサン、善吉は帰って言った。 飛んで行くでもなく、消えるでもなく、その足で歩いて帰って行った。 残された冥が、善吉が帰るのを見送った後にこんなことを言ってきた。 「しかし、以外でした。」 なにが? 「あなたが孤独を嫌がるようには見えなかったので。」 人間誰でも一人ぼっちは嫌いだろう。 確かに一人になりたい時ってのはある。しかし、それは何か考え事をしている時とか、集中したい時とかだけだと思う。 少なくとも俺には堪えられない。 「でも私が居なくても、話し相手は見つかると思いますけど。」 どういうこと? 「同じようにあの世に行けない人、つまり霊となら話したりとかは出来るということです。」 何!?そんなことが出来るのか!!それなら冥を呼ぶ必要も無いじゃん。彼女もいちいち呼び出される度に移動するのも面倒くさいだろうし。 ……まてよ。問題がある。俺から見て、誰が霊なのか分からないんじゃないか?
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