一種目 コシヒカリ

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一種目 コシヒカリ

「はぁ今日もお弁当かぁ」 高校生の優美は、両親を事故で亡くし まともにご飯を食べずに バイト先のコンビニで余ったお弁当や惣菜で済ます生活を 送っていました。 そんな時、優美は不思議な食堂「ビックフォレスト」を 見つけました。 優美は何となく惹かれてお店へ入ると、 「いらっしゃい」 そこには、優しそうな老夫婦がいました。 「ご注文は?」 「本日のお米はコシヒカリですよ。」 「お待たせしました。」 十五分後、注文した定食が優美のもとへ運ばれて来ました。 「いただきます」 優美は、ピカピカと光り輝くご飯を一口食べました。 その時、優美の目から涙がこぼれます。 「お、美味しい。な、何でだろ。何で涙出てくるんだろう…」 「ごちそうさまでした。美味しかったです。」 「ありがとうございました。また来てくださいね。」 おばさんは、ニコッと笑って言いました。 「はぁ美味しかった~しかも安いし。」 「お米があんなに美味しいなんて。」 「(あのご飯、たしかコシヒカリっておばさん言ってたなぁ。)」 優美は、幸せな気分でビックフォレストを後にしました。 次回 二種目 ひとめぼれ
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