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06
昼休みになるとあんなに晴れていた空には重苦しい雲が広がり、いつの間にか辺りは薄暗くなっていた。不安が頭を過ぎる。もういつ雨が降ってもおかしくはない。
「あちゃー、一雨来るかな……」
昨日、保健室で寝ている間に先生から病院できちんと診て貰うことを奨められたけど、生徒会の仕事の進行状況を見ると病院に行く時間は取れそうになかった。
まあ、先生に貰った薬はちゃんと飲んだし。先生から奨められて、昨日は初めてエナジードリンクも飲んだし。
昨日のあれってなんて名前だっけ。今まで俺は、所謂エナジードリンクを飲んだことはなかった。実は漢方薬系の独特の苦味が苦手で、漢方薬のにおいを嗅いだだけでどうしても手を出せずにいたのだ。
「うぇー、まずっ」
エナジードリンクと言うだけあって、一口飲んだだけで体が熱くなったような気がする。
これって力がみなぎってるからだよな?
ってか、血の巡りがよくなってるのか。なんにせよ、これは体にいいはずだ。
服用は一日一本だということで、珈琲を一杯減らしてドリンクを飲んだ。これ、学校に来る時に学校の前にあるコンビニで買っておいたんだよね。
なんかこうしてると、俺って出来る男って感じじゃね? こうやって書類を片手にぐびっとやってると。
最近は眠気覚ましに珈琲をブラックで飲んでるけど、実は苦いのはあまり得意じゃない。珈琲自体を普段はあまり飲まなくて、本来はミルクティーや甘い珈琲牛乳をよく飲んでいた。
そうなんだよね。実は自他ともに認める甘党で……って、学校にはそれを知るやつはいないんだっけ。唯一、去年の生徒会役員達がそれを知ってるかも。
「よし……と。こっちの書類は終わり。あとは各部への活動予算の振り分けと……」
エナジードリンクが効いているのか頭もすっきりしてるし、いつもより体調もいいような気がする。
だがしかし、十分に体調管理していると思い込んでいた数日後に、俺は体調が本調子じゃなかったことを思い知ることになるのだった。
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