序章

12/12
2450人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
誰もいない、か……寂しいくらいに閑かなこの地に、いつか誰かと共に来られることはあるんだろうか? まるで心象風景を表すかのようなこの景色を、誰かと見たりする日は訪れるんだろうか……そこまで考えて、永遠にないだろうと悟った。 自分は誰にも本心を見せることはできない──それはきっとこの先も変わらずに、ずっと独りきりでこの景色を見るしかないのだと感じると、 涙はまた新たに頬を伝い落ちた──。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!