第三章

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……見切りをつけたはずが、彼女のことがずっと胸の奥に消えずにあった。 何故、彼女ばかりが気になるのかがわからなかった。 自分から、もうこだわる必要もないと告げたはずなのに、彼女の存在はいつまでも頭の片隅にこびりついて、ことあるごとに思い出された。 その気持ちの意味が知れなくて、久しぶりに父に会って話してみようかと思い立った。 父なら、助言を与えてくれるんじゃないかと……迷った時にはいつもそうして頼ってきたのを思い出して、 連絡を取って、父と久々に飲みに行く約束をした……。
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