第1章 思ったようにいかない。それが人生という名のクソゲー

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そう言いながら、靴を脱いでシートに上がり、同じように宗太は腰を下ろした。 「てか、どうやってここの鍵手に入れたんだよ?」 「職員室で学校の説明を受けてる際に、こう、ちょちょっと」 「説明がアバウトすぎてなにも伝わってこない。あと、あんな風に鍵を隠す意味もよくわからないし」 「そこは私の趣味です」 「あ、そうですか」 受け取ったナプキンで手をふきながら、呆れる宗太だった。 「それに、過度な説明は神秘性を損なわせます。メイドは家事以外にも、言葉に出せないような様々な技術を習得してるものなのです」 「メイドすごいな!? でもあとでちゃんと鍵は返しとけよ!?」 しかし、裏を返せば得体が知れないという事でもある。その辺はあまり深く聞こうとは思えなかった。 「しかし、相変わらず今日も大変だったな。質問してくる人数が減るどころか、さらに数が増えてしまった」 「そうですね。なんとか虚実を交えて会話を返しましたが、私もここまでとは思いませんでした。そのせいで、こうしてわざわざ屋上で集まる事になったのですし」 「あのさ、その前に一ついい?」 女子二人がやいやいと感想を言い合ってる最中、ふと宗太が話を切り出す。 「どうしたのだ?」 「……なんでこいつまで転校してきてんの?」 「蔡未はわたしのメイドなのだから、同じ学校に通うのは当然だろう?」
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