B級刑務所2

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二人揃って誓いの言葉を読み合った。ピッタリと息は合っている 誓いのキスは妻の要望でほっぺたにチュとだけした。 次は指輪の交換だ。 私たちの場合は指輪の交換ではなく妻にだけ指輪を贈るというものだった。 交際して一年目くらいに雑貨屋さんで 「結婚式は出来ないかもしれないけど、この中から指輪を一つ選んでよ、それを結婚指輪にしようよ」 と言って彼女に買ってあげたものがある。 妻はその指輪を結婚式で嵌めてもらいたいと言った。 静寂の中、儀式は進展する 新幹線がトンネルを通過するように指輪は第一関節を通過した。 指輪は最後の関節である第二関節に差しかかった 突然、指輪はピタリと動きを止めた 違う、何かが違う。人生に一度しか無い晴れの舞台で、、、 サイズが違う、、、指輪のサイズではない、、、 指のサイズが違う 実は妻は結婚式の二ヶ月前ごろから過食気味になっていった。 妻曰く 「体形をを変えたらいけないと思ったら、食べちゃったの」 と言う。ドレスもコルセットもお直しをした。 指輪交換の予行演習はしなかった。想定外のアクシデントに見舞われた。 妻の顔を見てみると非常に困惑して引きつっている 私は神に祈りをこめて 「エィ」 と言って指輪を時計回りにねじ込んだ 指輪は見事に第二関節を通過した 「おめでとう」 と関係者から声が掛かった 神様は見ている
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