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B級刑務所1ではN本のことを無下に書きすぎたと反省している
N本にも沢山いいところはあった
例えば、受刑者を監視する立場であるにもかかわらず、運動中に受刑者と100m競争を
して勝ち負けを競ってくれたこともあった。
普通の刑務官ならこんなフレンドリーなことはしてくれまい。何もN本をこき下ろすつもりは無い、ただ純粋に思うだけだ
N本は誰にでも嫌がらせを発動するわけではない。
受刑者たちの害悪となる者や、刑務所の管理運営に支障をきたすものには徹底して厳罰を下すといったスタイルだっただけだ。
ある意味、N本のおかげで工場内でのもめごと、延いては私たちの生活に安心をもたらしたといえるだろう
私自身はN本のことを尊敬している、初志貫徹の精神を貫き通した筋金入りの刑務官ではないかと思う
N本から学ぶものも確かに多かった、不撓不屈の精神であったり、剛毅木訥といった生き様だった。数々のすばらしい四文字熟語はあるが筆舌のに尽くしがたい生き方を学んだ
刑務所で学ぶことは非常に多く、社会生活を円滑に送るための知恵をつけてくれる場所でもある
関東の方では刑務官を先生と呼ぶ、即ち聖職者としての位置を確立している
N本とは2年6月という歳月を共にした。ああこんなこともあったなあと懐かしい
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