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年が明け、広重は初詣に1人で行く気にもなれず部屋でテレビを見ていた。
オーシャンの担当になって、それからの時間は、あまりにも色々ありすぎてため息しか出なかった。
暇だな。
かと言って出かける気にもならねぇし。
ゴロゴロしているとらいんが入ってきた。
友人からの新年の挨拶らいんが引っ切り無しに入っていた。
今度は誰かとチェックする。
亮からだった。
【あけましておめでとう。実家か?俺は実家帰らないで家でゴロゴロしてるよ】
自分と同じかと広重は笑った。
【俺も実家には帰ってない。テレビもつまらないしゴロゴロしてる】
返信するとしばらくしてまた返事が来た。
【うち来るか?おせちはねーけど】
誘われて広重はドキッとした。
行ってしまったら、どうなるのか考えた。
もう友達になったのに、断るのも気が引けた。
【俺んち来る?】
広重は逆に誘った。
亮の部屋に行くより、自分のテリトリーの方が気が楽だった。
【いいの?】
【うん】
【じゃあ、行く。場所教えて。mapで行くから】
広重は自分のマンションまでの地図をらいんに載せた。
亮とこの部屋で、どんな話をすれば良いのか分からなかったが、それでも1人でいるよりは良かった。
広重は起き上がると、とりあえず掃除を始めた。
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