【第1譚】開かずの踏切

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「本題は?」 口説きたいだなんて随分と熱烈だが、そういう意味で言ったわけではないだろう。話が終わらないと帰してもらえないのならさっさと終わらせて試験勉強がしたい。 だが、『化物』が放ったのは予想外の言葉だった。 「きみ、私の助手にならないか?」 「は······?」 想定外の言葉に上手く飲み込めず、唖然としてしまう。 助手······?何の? 「私は現世で言う祓い屋なのだが、最近、私ひとりでは手が回らなくなってきていてな。ちょうど助手を探しているのさ」 「『化物』が祓い屋……?」 「別にそう珍しいことでもないだろう?人間に仕え、怪異を祓う連中なんていくらでもいる。まぁ、単独である以上、イレギュラーな存在ではあるだろうが」 だからといって、なんで俺なんかを。 「私はきみの『瞳』が欲しい」 能力目当てか。 まぁ、変に嘘を吐かれるよりも信憑性があって好感が持てる。が、 ――――気味が悪い 「イヤです」 そんなものお断りだ。
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