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コンビニ店員をしている吉田真一は、今日も凄く忙しくて目が回りそうになるくらいお客さんを裁いていた。
お客さんも来なくなり、一段落する。
吉田は、前のコンビニが潰れて、この新しいコンビニに勤務するようになって1年たとうとしていた。
前のコンビニで、一緒だった店長もこのコンビニで店長をしている。
店長は、前のコンビニでかなりサボれていたがここに来てからはあまりの忙しさにサボる事が難しくなっていた。
でも、時間が空けばすぐバックルームに籠る。
そんな時に、他のクルーの人達が店長のサボりに腹をたてていた。
吉田からすれば、この程度は可愛い者だと思っていたが、他のクルーはそう言う気持ちになれなかった。
次の日、その店長に文句があるクルーが集り、店長に直接言うと話しになっていった。
吉田は、関わりたくないので売り場で仕事をしていた。
バックルームから、そのクルー達が店長にサボりについて言うのが少し、聞こえた。
「店長!サボるの止めてくれます?皆だって疲れてるのに自分だけ隠って、オーナーにいいますよ!」と一番元気が良い女性クルーが言う。
店長は、黙っていた。
その内に、皆解散していた。
吉田は、やっと終わったかと思い店長が居るバックルームを覗くとションボリしていた。
吉田は、声を掛けなかった。
吉田は、仕事が終わり、上がりも店長と一緒で気まずかったが「お疲れでした。」といって家に向かった。
次の日、吉田は休みだったのでゆっくりしているとスマホが鳴る。
恐る恐る覗くと、バイト先からだった。
嫌な予感がしたが、取り敢えず出ると、あの、女性クルーからで店長が店に来ないとの事で電話も繋がらないと言ってきて、店に来るように頼まれた。
吉田は、この店で1年しか働いてないのにけっこう頼りにされてて、何かあれば吉田に頼ってきた。
吉田は、めんどくさそうに支度をして、吉田のボロアパートから近いバイト先のコンビニへ向かった。
店に着くと、他のクルー達が「店長が机にこんなものを書いていて。」と置き手紙を見せられた。
内容は、「少し、遠くへ行きます。」と書いてあった。
吉田は、正直、大人なんだし、もっと責任感を持ってほしいと思ったが、少し、心配にもなってしまう。
すると、しばらくすると店長が何事もなかったかのように、出勤してきた。
それを見たクルー達が「店長、どこへ行ってたんですか?こんな、手紙書いて。」と言うと店長は「いや、すまなかった。心配してくれた?俺の人生もまだまだだな!」と反省してない感じだった!
クルー達が怒るのかと思ったら一人が「やっぱり店長だな!これが。」と笑うと皆(笑)始めた。
それで、解散していった。
吉田もなんのためにきたのか分からなくなったが、取り合えず出勤したから良かったと思った。
吉田も、帰ろうと出た。
朝ごはんまだ、食べてなかったのでコンビニで買って帰ろうと選んでると、横から店長が「吉田君!やっぱり俺は必要だよね?」と言ってバックルームに去って行った。
吉田は、ニヤット笑ってしまった。
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