プロポーズ、そして

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僕が茜にプロポーズしてから三年が経過した。 僕達はアメリカと日本との遠距離恋愛を楽しんでいた。そして半年に一度は、日本かアメリカで二人で逢うことが出来ていた。 そんな日、僕にスペースYから一つのオファーが舞い込んだ。それは僕の幼い頃からの夢を叶える素晴らしいミッションだったが、僕はそのオファーを拒否するつもりだった。 今の僕にとってはそれよりも茜の方が大切だったからだ。 その日、突然、茜がアメリカの僕の自宅を訪ねて来た。三ヶ月前に日本で彼女と逢っていて次の再会は三ヶ月後の筈だったので僕は本当に驚いていた。 彼女の話に僕は更に衝撃を受ける事になる。 「私、妊娠したの。翔の子供よ。貴方に早く伝えたくて、飛行機に飛び乗って来ちゃった」 僕は突然の茜の報告に呆然としていたが、本当に嬉しそうにしている彼女を見て、込み上げて来る幸せを抑えることが出来なかった。 僕は彼女を抱き締めた。 「ありがとう。茜。とても嬉しいよ!」 茜が僕の腕の中で大きく何度も頷いている。 「直ぐに、結婚式の日取りを決めなくてはいけないね。それとどうやって二人で一緒に暮らすかも考えなくっちゃ・・」 それはどちらかが仕事を辞めると言うことだが、僕は自分が日本に帰ろうと決めていた。 その時だった。茜の携帯電話が突然鳴った。それは茜の母からの着信だった。 「はい、お母さん。うん、翔の家よ。えっ? 父さんが!?」 それは茜の父、浩二が突然倒れたとの連絡だった。 僕達は翌日の飛行機で日本に帰国したが、病院に到着出来たのは二日後だった。
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