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夕方になっても、母とミキはベッドで寝たままだった。
父は、リビングのソファーに座って考え込んでいた。
フミヤは、変形した階段を何度も上り下りして、色々な箇所を
調べていた。
が、やがて父のことが気になったのか、リビングに下りてソファーに座った。
リビングは、その変形した家の中央に位置していたため、見上げれば異世界の状況だった。
フミヤは、その状況を見上げながら、
「ナゾは……どうして2階のミキの部屋があった所が、一部屋分の穴になって、3階建てのようになったのか……?
そして何故、最も高い天井に、玄関が移動したか……なんだよね……?
あれじゃ、外には出れないから……」
「つまり私たちは、この家に閉じ込められた、という事だな……」
「しかし、この階段のネジレは凄いね……。1本は3階に移動した
ミキの部屋から、1階の父さんの部屋まで。もう1本は2階の僕の部屋から、1階のトイレまで……。つまり、1本の階段は、少し長く変形してるんだよ……」
と溜め息をついた。
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