「真実」と「成長」に向かって・・・

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「真実」と「成長」に向かって・・・

ある日、お母さんがいなくなった。 家の中がバタバタして、僕はその日、保育園にはいけなかった。 お父さんが僕を連れて行った場所は、大きな白い建物。お父さんだけじゃなくて、おばあちゃんやおじいちゃんも一緒だった。 でも、どうして皆泣いてるのかな? 僕は、涙で汚れてたお父さんの顔をハンカチで拭いてあげたんだ。そしてらお父さんは、「ありがとう」って言ってた。 それで、しばらくお父さん達と一緒に待っていたら、大きな扉の向こうから、白い服を着た男の人が出て来た。 お父さん達はその男の人と色々話し合ってたみたいだけど、『アッカ』とか『テがつけられなかった』とか、よく分からない話をしてた。 僕は、その男の人が出て来た部屋を少しだけ見た。そこには、白い布が2枚被せてあるモノがあったんだ。 その後、お父さんが僕を外へ連れて行って、公園で一緒に遊んだ。ブランコしたり、滑り台したり、シーソーしたり。 でも、まだお母さんが戻って来なくて、僕はお父さんに聞いたんだ。「お母さんはどこ」って。 お父さんはね、ゆっくりと言ったんだ。 「お母さんはね、『遠い所』へ行ったんだよ」 僕が、「『何処』に行ったの?」って聞いても、お父さんは「とっても遠く」だけしか教えてくれなかった。 外が寒くなった頃にはね、白と黒でいっぱいの場所に行ったんだ。そこには、いっぱい人がいたんだ。 でも、どうして皆は悲しそうな顔をしているんだろう。 色んな人が僕と遊んでくれたから嬉しかったけど、なんで皆は、変な歌をずっと聞いてるんだろう。 その後は、僕の好きなお刺身を食べたんだ。でもお父さん達は食べてなくて、ずっと話をしてた。 ・・・やっぱり僕は、お母さんと一緒に食べたい。お夕飯がお刺身の時は、僕の好きなエビを、お母さんが分けてくれるんだ。 この前、お父さんがお刺身と一緒に食べてる緑色の・・・ナニかを食べたら、口の中がすっごく痛かった。 それは、『ワサビ』っていう食べ物らしい。お母さんが、「大人になったら食べられるようになるよ」って言ってた。 だからね、僕言ったんだ。「早く大人になりたいなー」って。そしたらお母さん、「楽しみにしてるね」って言ってくれたじゃんか。 どうして・・・?
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