大事なもの

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チラッとその表情を確認しようと見上げると、ハル君が赤くなって固まっている。 「ハル君?」 「やばい…………。嬉しすぎる……」 ハル君は片手で顔を覆うと上を見上げてしまった。 好きって言ったら嬉しいって言ってくれた。 やっと伝えられた。 「雅美、俺のこと好きになってくれてありがとう」 ハル君は赤くなったままそう言うと僕の手を取って手の甲に口付けた。 「絶対に幸せにするから」 その声が好き。 その優しい目つきも好き。 僕に触れるほっそりと長い指も。 「ハル君、大好きだよ」 今度は顔を見てハッキリと。 ハル君は顔をくしゃっと歪ませて今度は僕の唇にキスをした。
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