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寮に帰っても制服をハンガーにかけたり洗濯物をクリーニングに取りに行ったりと甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。
「ハル君、もう本当に元気だから大丈夫だって」
「黙って俺にお世話させてよ。昨日…雅美が熱で倒れてた時、本当に怖かったんだ」
倒れる僕を見て、雅美が死んだらどうしようってそれしか考えられなかった。雅美抜きの人生なんて有り得ないんだと悲しそうに言われると……。
不謹慎だけどかなり嬉しかった。
ハル君がそれだけ僕を想ってくれているのだと。
それが単純に嬉しい。
「ハル君、僕はそんなに簡単に死んだりしないよ。体の弱いのなんて昔からだし。だんだん強くなっていってるし」
「雅美は俺の全てなんだ…。お願いだからずっと元気で傍にいてほしい」
こんなに無条件に愛されて、僕はなんて幸せ者なんだろう。
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