大事なもの

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「雅美に触るな!」 ハル君の鋭い声がした。 来てくれたんだ…。 告白は? 「や、やだなぁ。雅美ちゃんが具合悪そうだから医務室に連れて行こうとしてただけじゃないか」 橋本先輩は慌てて僕から離れて逃げるように去って行った。 ハル君は走って僕に駆け寄って僕の顔を見ると、眉間に皺を寄せてすぐに僕を抱え上げた。 「医務室に行こう。走るから掴まってて」 そんなに慌てなくても大丈夫なのに。 ちょっと胸が痛いだけだから。 きっとすぐに良くなるのに。 「こ、告白……は?」 「あんなの速攻で断ったに決まってるだろ」 よかった………。
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