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「雅美?どうしたの…急に笑って」
笑い事ではない状況なのに笑っている僕が不思議だったんだろう。
「何でもないよ。ハル君、本当に色々ごめんね。迎えを呼んでこれから家に帰るよ」
一週間の安静を寮で過ごすわけにもいかない。家族は心配してそのまま僕を帰さないようにするかもしれないけど……なんとか説得して戻って来よう。
「俺が雅美のお世話をするよ。家に帰らなくても大丈夫だから」
横になる僕の頭をよしよしと撫でながらハル君が僕の世話を買って出た。
いやいや。
一週間、長いし。
洗濯だの食事だの、その他にも細々とした用事を全部ハル君に頼むわけにはいかないし。
ハル君だって学校もあるんだから。
「ね、雅美お願い。俺にお世話させて」
お願いされても………。
そんな上目遣いで頼まれても---。
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