好きの気持ち

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「だ、大丈夫!」 少しひんやりした手を僕の額にあててハル君は首を捻った。 「熱はないみたいだね。疲れたのかな。今日はもうお終いにしよう」 すごく心配してくれるハル君に、エッチなこと考えて赤くなってたなんてとても言えないよ。 片付けをして図書室を出ると勉強の様子を見ていた生徒達が川島君に次々と声をかけてきた。 「どうやってあの二人の勉強会に参加できたんだよ!」 「羨ましい!川島君なら許せるけど。羨ましい!」 丸聞こえだ。 ハル君は周囲の声なんて全く気にせず僕の手を引いて生徒達の中央を堂々と通って行く。 ハル君が通ると道が開けていって…昔観た古い映画にこんなシーンがあったよな。
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