好きの気持ち

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ハル君が僕の手を引いて早足で抱き合う寮長達の前を通り過ぎようとしたのだけど…。 「君たち、今帰りかい?」 目の前を通り過ぎようとした時、寮長が声をかけてきた。 今までキスを受けていた男子生徒が僕たちを睨む。僕たちのせいでキスが中断したと思ってるんだろうな。 「お邪魔する気はないんで。失礼しますので続きをどうぞ」 ハル君は笑顔で答えてるけど目が全然笑ってない。その笑顔、むしろ怖いと思う。 「もう終わったよ。そろそろ僕も寮に入ろうかな」 さっきまで抱き合っていた相手から離れて僕の肩を抱こうとした寮長は、ハル君に手を払われてしまった。 「遠慮なさらずどうぞ続きを。俺たちは用事があるので失礼します」 「相変わらずつれないねぇ~」 寮長はハル君をイライラさせるのが楽しいみたいだ。 ハル君はたまったものじゃないだろうな。
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