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「お誘いありがとうございます。でも僕たち今日は入学式で疲れているので遠慮させていただきます」
僕を後ろに庇ったままハル君がきっぱりと寮長に参加をお断りしている。
頼もしい……。
寮長は片方の眉をピクリと上げながら
「ふぅん……僕の誘いを断るんだ~」
笑顔ではあるけど、全然目が笑ってなくてすごく怖い。
ピリピリとした空気にどうしようと思っていたところに救いの声が響いた。
「ハルキ!また新入生に絡んで……お前いい加減にしとけ!」
副寮長の原田さんが大股でこちらに近づいてきて寮長の肩を掴んだ。
「何するんだよ英介。僕はただ、このかわい子ちゃん達を読書会に誘っているだけじゃないか」
「嫌がってんだろ。みんながお前の読書会に行きたいわけじゃないんだよ!」
原田さん……神だ。
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