はじめての気持ち

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「いや……。一日中女の子に囲まれて疲れただけ」 女の子に囲まれてなんて男なら夢のような状況だろうけど、まるで女の子として扱われていたので僕のプライドはボロボロだよ。 「女の子の中に居ても雅美が一番可愛かったよ」 このイケメンは真顔でそんなことを言う。何て返事したらいいか困るんだよ。 うちのクラスの女子けっこう可愛い子が揃ってたのに…僕が一番可愛いわけないじゃないか。 「ちょっと君たち!」 寮に入ろうとすると見知らぬ生徒が数人で声をかけてきた。先輩……かな? みんな眉間に皺が寄っていて機嫌が悪そうだ。なんだろう? 「何ですか?」 ハル君はこんな時全然動じないんだな。 「昨日春樹様のお誘いを断ったでしょう!呼ばれたくてずっと待ってる子もいるのに……何考えてるんだよ」 一人がそう言うと後ろもうんうんと頷いている。また寮長絡みの話か……。
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