はじめての気持ち

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ハル君はそのままぺろりとクリームのついた自分の親指を舐めた。 「おやおや。お姫様にはヤキモチ妬きのナイトがいるんだね」 楽しそうに寮長が笑ったけど……恥ずかしくて恥ずかしくてどんな顔したらいいんだ? 「寮長、もう行ってもいいですか?」 「まだお茶もお菓子も残っているよ?もっと君たちのことが知りたいな」 ハル君は寮長の話を流して席を立った。 僕の手を掴んで 「さ、雅美。失礼しよう」 と、僕を引っ張ってサロンから出て行った。 「寮長は……何がしたいんだろう?」 「新入生っていう新しい玩具で遊んでるんだろう。全く……いい迷惑だ」 本当に迷惑だなぁ。 放っておいてほしいのに。 「黙ってればかっこいいのにねぇ……あの人も」 ハル君が和風のハンサムだとしたら寮長は洋風のハンサムって感じ。 「雅美はああいうのがタイプなの?」
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