はじめての気持ち

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ハル君が眉を寄せて心配そうに聞いてきた。 僕のタイプが寮長?ありえないよ。 「ううん。全然!」 「そっか。良かった」 僕が元気よく否定すると、ハル君は嬉しそうな顔をして繋いだ手にきゅっと力を入れた。 本当に僕のことが好きなのかな……。 「雅美、夕飯までは何するの?」 「荷物の整理しなきゃ。昨日全然やらなかったから」 掃除とか整理とか苦手なんだよな。 家にいた時はお手伝いさんが全部やってくれてたし。 ハル君だってそうだったろうに部屋片付いてたなぁ………。 僕も自分のことくらい自分でやらなきゃ! 決意を固めたのに。 「手伝うよ」 にっこり笑った許嫁が僕の部屋にそのまま付いてきた。
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