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「雅美ちゃんかぁ。可愛いねぇ」
制服にブルーのラインが入ってるから二年生の先輩だよな。
「雅美ちゃん、俺と一緒に座ろうよ」
先輩が僕の手を取ろうとしたところでハル君が僕をぐっと引き寄せた。
「雅美は俺と食べるんで。すみません」
ハル君は無表情でぐいぐいと僕を引っ張って食堂の端の席に座った。
何か怒ってる……?
「ハル君、どうしたの?」
「あいつ雅美に触ろうとした………」
呟くように言う表情は固くてすごく怒ってるみたいだ。
「触られてないよ?」
「雅美は可愛いんだからもっと危機感持ってよ」
いやいや。
男子寮っていっても、共学だから学校には女子もいるし。
僕よりも可愛い子がいっぱいいるじゃないか。
「ハル君は心配性なんだねぇ……」
「雅美が無防備すぎるのが悪い!」
何で僕が怒られてるんだ?
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