はじめての気持ち

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ハル君が誰かと付き合って、色々経験しているかもしれないと思ってイライラしていた。 何にイライラしているのかわからないところもイライラする。 ハル君が一人でお風呂に行くなと言っていたけど言うこときかないもんね。 僕は意地になっていた。 お風呂の道具を持って部屋を出る。 隣の部屋のドアは閉ざされていてハル君が今何をしているのかわからない。 「何でこんなにモヤモヤしてるんだろ…」 ふるふると頭を振って気持ちを切り替える。 お風呂に入れば忘れちゃうよきっと。 地下の突き当たりに大浴場はあった。 もっとざわざわしているのかと思ったけど、入ってる人が少ないのかとても静かだった。 入口から中を覗くと脱衣所には誰もいない。 「独り占め……かな?」 そう呟いた時、急に肩を誰かに掴まれた。 ハル君が追いかけてきたのかもしれない……と思って振り返ると…。 「あ、えーっと……」
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