君の笑顔

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ハル君は嬉しそうに笑うと自分の指も絡めてきて恋人繋ぎの状態になった。 繋がった手からぽかぽかと温かいものが流れてくるみたいだ。 そのまま手を繋いだまま黙って海を眺めていた。 靴が生乾きになったところで、お腹が空いた僕たちは近くで何か食べるところがないか探すことにした。 二人で海沿いを歩いていると…。 「おーい!晴君に雅美君!」 道路の向こう側で原田先輩が僕たちに向かって手を振っている。 ハル君、今チッて舌打ちしたよね? 「原田先輩こんにちは」 「二人揃ってどうしたんだい?デートかい?」 ストレートな原田先輩の問いに僕は思わず赤くなってしまった。 「はい。デート中です。今から食事に行こうと思うので失礼します」 ハル君は淡々と答えると、そのまますたすた歩いて行こうとする。 さっきまであんなに笑顔だったのが嘘みたいな無表情だ。 て言うか……デート中ですって…。
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