君の笑顔

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「なんか、すごいデートになっちゃったね」 「予定外だったけど、この店はまあまあいいね」 ハル君……ここ、まあまあなんだ。 普段どんな生活をしてるんだろう デザートの甘味はうちのやつの方が美味しい気がした。 小さい頃から和菓子ばかり食べてきたので、和菓子の味だけは分かるんだよな。 不器用だから作ることはできないけど。 お父さんも僕に何度も教えようとしたんだけど全然向いてなくて……店はお姉ちゃんに継がせることにしたんだよな。 「雅美、お腹いっぱいになった?」 「うん!食べすぎて動けないよ」 家だったらごろんと横になりたいところだ。 「じゃあ少し横になれば?」 「え……だってお皿下げに来た時に見られたら恥ずかしいよ」 「こんな店は客が呼ぶまで来ないよ。密談とか逢い引きとかで使うような部屋だし」 そうなんだ。 じゃあ少しだけ横になろうかな。
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