3137人が本棚に入れています
本棚に追加
入学式が終わって教室に入り、そこでまたイケメン君に再会した。
同じクラスだったんだ…。
入学式用に配布された資料で名簿をよく見たけど、一条晴はイケメン君一人だけで…。
つまり、僕の許嫁は男だったということだ。
おじいちゃん……相手の性別くらい確認してから結婚の約束してきてよ……。
ハル君の周りにはクラスの生徒が何人も集まっていてあれこれ話しかけている。
ハル君が何て答えてるか聞こえないけど、その表情からあまり周りの話に関心がないといった様子だ。
僕は遠くからハル君を眺めながら、これからどうしようと考えていた。
男同士なら許嫁の話は反故だろう。
お父さんたちの会社の提携話もなくなっちゃうのかな。
うちの会社、ハル君ちと提携しないと経営がまずいんじゃないのかな。
結婚しなくても仕事のお付き合いの約束だけはそのままでってハル君にお願いしてみようかな。
俯いてあれこれ考えていると視線を感じた。
顔を上げると、教室の向こうからハル君が僕のことを見ているのに気付く。
最初のコメントを投稿しよう!