大事なもの

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「じゃあさ、僕の隣に寝てよ。昨日シャワーしてないから汗臭いかもしれないけど…」 僕の提案にハル君は目を丸くして驚いている。 汗臭いくせに一緒に寝ようとか…迷惑だったかな。 「……………………いいの?」 「うん。ハル君さえよければ」 僕の言葉にハル君は何か考えている様子だったけど、「じゃあお邪魔します…」とベッドに入って来た。 普通のシングルより少し大きめのベッドだけど男二人が寝るとやはり少し狭い。 密着する形になり、変なお誘いをしなければよかったかなと今さらになって後悔した。 …………ハル君無言だ。 やっぱり僕が汗臭いのかもしれない。 「ごめんハル君……やっぱり汗臭い?」 振り返ってハル君の顔を見ると、ハル君は耳まで真っ赤になっていた。 「ど、どうしたの?」 「雅美からいい匂いがして……。ごめん、平常心を保つように努力してるから」 いい匂いなんてするはずないけど…。 とりあえず臭くないみたいでよかった。 平常心て何のことだろう?
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