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手触りの話
「なぁー澤?ちょっと変なコト聞いてい?」
「何だよ、首なら別に痛くねぇぞ」
「痛くねぇんならいいけどさ、そうじゃなくってー。その、さ…藤倉くんの、」
「また藤倉か」
「うん。藤倉くんの髪ってどんな感じなのかなって」
「髪」
「髪。だってお前いつも撫でてんだろ?どんな手触りなんかなーって」
「いつもじゃねぇし、何故またそんな疑問が…」
「いやぁオレん家の隣にポメがいんの。そんでたまたま散歩から帰ってきた時に触らせてもらってさー。ふわっふわで超気持ちかったの。そんで藤倉くんはどうなのかなって」
「だから何故そこで藤倉。あいつはどっちかって言うとゴールデンレトリバーとかドーベルマンでは…?」
「まぁボルゾイもアリだよなぁ…じゃなくて、撫で心地!どうなのかなってちょっと聞いてみたかったの!ポメ!」
「いやいや、ポメラニアンには負けるだろ」
「え、ああ見えて意外と剛毛なの?」
「や、全然。ふわっふわでさらさらだし、一本一本細くて触ってて気持ち良い…って何か変態くさくないか俺。あいつのが移った…?」
「くさくないくさくない。でもそっか、ポメには勝てなかったかぁ」
「アフロにすれば勝てるかもな」
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