魔法の時間

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   生かすべきか、逝かすべきか。  突然衝撃的な文字が目に飛び込んできて、絶句した。その瞬間、玄関の辺りでかちゃかちゃと鍵の回る音が聞こえてきた。  俺は慌てて自室に駆け戻った。部屋の扉を閉めたのと母さんがドアを開けたのはほぼ同時だった。  あっ、膝……。  数メートルとはいえうっかり走ったことに俺は焦った。けれど痛みはなく、胸をなでおろした……が、手に握られた日記を見て、ハッとした。  やべ、つい持ってきちまった。
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